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散骨・樹木葬の思わぬ落とし穴「安易な行動は犯罪かも!?」 ~後編:散骨・樹木葬とは~


散骨・樹木葬の思わぬ落とし穴

「墓じまい」や「お墓を建てない」ご遺族が必ず抱える問題が残されたご遺骨をどうするのか?という問題です。では、ご遺骨はどのように弔われているのでしょうか?

共同墓などでの永代供養

自宅での手元供養

樹木葬

散骨

その他にも葬送のあり方は多様化されていますが、③樹木葬 ④散骨 について知らずに行うと法律違反になってしまう事があまり知られていません。

先に記述した墓埋法では、その名の通り墓地や埋葬に関するルールが定められています。ざっくりいうと「人が亡くなった時には火葬し決められた場所に埋葬しましょう」ということがルールで決められています。決められた場所とは・・・「墓地」です。

「あれっ? 散骨とか樹木葬って耳にするじゃん?」って思った方はこの問題に直面し「散骨」や「樹木葬」の選択をされたときに犯罪者になってしまうかもしれませんね。

樹木葬

樹木葬」とは墓埋法のルールに定められた「墓地」の区域の中での埋葬方法です。故人を偲んで「故人の思い出の場所の木の下にそっと埋葬する」なんてことをしてしまうと刑法190条の遺骨遺棄の罪に問われてしまいます。

では、樹木葬とは何なのか?

「樹木葬」は一般的に墓地・墓苑の中に埋葬し、墓石の代わりとなる樹木を植樹して墓標とするケースや墓地・墓苑に既にある樹木の周囲に埋葬するケースなどがあるようです。墓地・墓苑によって様々なルールあると思いますので、詳しくは墓地・墓苑の管理者さんに相談してください。

散骨

散骨」とは墓埋法が制定された当時「散骨」に関するきっちりとしたルールが定められませんでした。

大前提として

散骨はご遺骨を「撒く」(=振り散らす)ことです。埋めて埋葬することとは全く違う行為です。なので埋葬しないので墓埋法でしっかりとルールが定められていないといわれています。しかし「散骨」は「樹木葬」同様に勝手に好きな場所に好きな様に散骨してはいけません。

一般的な散骨は「海洋散骨」といわれる海に散骨することが主とされています。

では、なぜ海洋散骨が一般的な散骨とされているのでしょうか?

①好きな場所で散骨をすると気分を害する人がいるから

・他人が私たちの自宅の庭や道端、更には公園などの公共施設などで散骨をしたら気分のいいものではありませんよね。

②勝手に散骨をすると地主さんが迷惑を被るから

・自分が管理している土地で無許可で散骨して売却しようとした時に地価が減額されたら莫大な損失になりますよね。

主に上記2点の理由から散骨は自由に好きな場所では行えません。

なので、管理者のいない海に散骨する海洋散骨が一般的に行われているということです。更にその散骨を行う際に誰が見てもご遺骨とわからない状態にして散骨することが散骨のマナーとされています。

誰が見てもご遺骨とわからない状態とは?

ご遺骨の「パウダー化」です。私たちの業界では「粉骨」といいます。ご遺骨を文字の通り粉砕しパウダー化します。具体的な大きさとしては2mm程度以下にすることと一般的にいわれています。ただし墓埋法の決められたルールの中に散骨が定められていないので一般的なマナーとして認知されています。

海洋散骨に関しても、法律で決められたルールはありませんが自治体や漁協・組合などで個別にルールが決められていることがありますので海ならどこでもよいわけでもありません。散骨を検討されている方は専門家にアドバイスを求めた方がよいかもしれませんね。

私たち偲想ではこの「粉骨」を生業としています。粉骨という行為も刑法190条に定められている遺骨損壊の罪に該当する。しない。という議論は法曹界でも続けられています。粉骨そのものは専門家でなくても散骨という葬送の為にご自身で粉骨しても問題ないとされています。法律でルールの定められていない葬送ということですね。

前編をご覧になっていない方は、前篇もご覧ください。

墓じまい」によるお寺との「離檀トラブル」。 「手元供養」や「海洋散骨」のための「粉骨」のご相談は「偲想(シソウ)」にお問い合わせください。 「ペット供養」のご相談も承ります。

ABOUT US
偲想スタッフ:古澤 一雄
偲想(シソウ)スタッフ古澤 一雄と申します。 愛知県知多半島で手元供養・海洋散骨・墓じまい・粉骨・家系図作成などのお手伝いを主な仕事としております。 近年では人が亡くなった後の葬送が変わってきています。 お墓の管理ができず「墓じまい」といってお墓を片付けてしまう。 そもそも、お墓を建てないなど・・・。 お墓を片付けてしまったり、お墓を建てない場合お遺骨はどうするのでしょうか? 多くの場合は「手元供養」としてご自宅で供養される方もいらっしゃいます。他には海洋散骨や樹木葬などの葬送も増えてきているもの事実です。 では、火葬場で火葬されたご遺骨をそのままご自宅で大きな骨壺で保管するのでしょうか?明らかにご遺骨と解る状態で海や山に散骨した場合「事件」にならないでしょうか? そんな時には偲想へご相談ください。 ペット供養のご相談も承ります。